如意輪観音とは、仏教で信仰される観音菩薩の一尊です。
また、観音菩薩の変化身(へんげしん)とされ、六観音の一尊です。
如意宝珠と蓮華を手に持ったお姿です。
「如意」とは、思うままに智慧や財宝、幸せをもたらすという如意宝珠(チンターマニ、霊験のある宝の珠)のことをいい、あらゆる願いを叶える力の象徴とされています。
「輪」(チャクラ)は、三毒の煩悩を打ち砕く「法輪」(ダルマ)のことです。
真言は「オン ハンドマ シンダマニ ジンバラ ウン」(心呪)、「オン バラダ ハンドメイ ウン」(心中心呪)です。
現世利益は、「智慧、財福、福徳授与、安産、延命」などです。
(参考書籍)
徳山 暉純『梵字手帖』 (著) 木耳社,新版 ,2009年
下泉全暁, 渡辺俊雄 編著『実修・書写 梵字宝典』 ,青山社,2006年
坂田 光全『真言宗常用経典講義』 東方出版,1997年
松長有慶,訳注『声字実相義』 ,春秋社,2020年
中村本燃『空海と高野山』,青春出版社,2012年