真言の功徳とは

天宮光啓

現世利益、この世で受ける神仏の恩恵

 

真言の功徳とは、真言を唱えたり、聞いたり、書いたり(写経)することによって得られえる「功徳」、現世利益〔1〕のことです。

 

両手で金剛合掌の印を結び、真言を唱え、仏尊を象徴する一音節の種子(しゅじ)、梵字を観想(イメージ)し、仏様と深く瑜伽〔2〕します。

 

古代より人々は、こうした真言の摩訶不思議な力、功徳(くどく)〔3〕のおかげで、争いごとや病気・怪我・事故などから身を守り、心穏やかな平和な日々を実現させてきました。

 

真言(マントラ)とは、それ自体が「誓い・誓願」の言葉とされています。いわば神仏との約束です。いろいろな経典には「誓願」(神仏に誓いを立てること)の大切さを説くものが多く見受けられます。

 

つまり、真言とは神仏との「約束」を最後まで守ろうと努力する姿勢や心構えが、やがて功徳力(くどくりき)や加持力となって、あらゆる願いごとが成就する方向へと導かれ、除災招福や身体健全、心願成就、開運出世していくのではないでしょうか。

 

 

南無観世音菩薩、愛染明王真言、真言は波動、“ものを動かす力”、“ものに働きかける力”である!!

 

(注釈)

 

〔1〕現世利益(げんぜりやく)とは、現世、この世で受ける無病息災や除災招福などの神仏の恩恵(現益・現生益)です。

 

なお、来世(未来の世界)において得られる利益を当益(とうやく)といいます。

 

〔2〕瑜伽(ゆが)とはヨガ(yoga)の語源とされる“結びつく”、あるいは“つなげる”などの意味を含んだ言葉です。

 

〔3〕功徳(くどく)とは、現世や来世において幸福をもたらすもとになる道徳的な善行。神仏の恵み、御利益 (ごりやく) です。

【参考・引用 文献・書籍】

 

坂田光全『真言宗常用経典講義』東方出版(大阪)1997年08月


 真言は不思議なり

真言の現世利益(直接実感できる効果)

 

● 人と人の縁をつないでくれたり、絆を深め、修復してくれたりします。

 

● 夢や希望、情熱、やる気を引き出してくれます。

 

● イライラ、くよくよ、心配や不安な気持ちを落ち着けてくれます。

 

● 未来に向かってボジィティブな気持ちにしてくれます。

 

誰もが日々、豊かに、明るく、元気に楽しく毎日を送りたいと願うものです。

 

しかし、実際は家庭、学校や職場での対人関係のトラブル、病気、借金、学業不振、就職活動の失敗、仕事や将来に対するさまざまな不安を抱えている方々も少なくありません。

 

災厄を除き、窮地から抜け出し、幸福を招き希望の未来へ向かうためにはどうしたらよいのでしょうか。

 

前述したように、真言を読誦すれば無量無辺の功徳があるとされています。

 

個人的な意見ですが、お大師様の御言葉にあるように、“真言は不思議なり”、毎日コツコツとお唱えしていると、安心感が得られ、健全な心身が育まれ体中から力がみなぎってきます。

 

そして、開運出世、仕事運や事業運、金運や財運がアップし、明るい未来へと物事がさらに順調よく進んでいくようにも感じます。

 

これまで高野山や四国遍路をはじめ、観音様やお不動様、愛染明王様の各霊場をいろいろと巡拝してきました。

 

納経所の方や、巡拝者の方々から聞いたいろいろなお話、さらには、当支部の会員の皆さんの体験談からもやはり真言には不思議な力があると強く感じております。

 

ぜひみなさんも日々コツコツと真言をお唱えいただければ幸いです。

 

悪病、難病、不治の病、当病平癒の仏様

 

 


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