

阿字観(阿字本不生)
阿字(宇宙の本源)の一字に自己の内なる真実の姿を観じる深秘の観法
阿字観とは
真言密教の開祖である空海(弘法大師)が伝えた瞑想法です。阿(ア)という一文字を観ずることからその名がつけられました。
「阿」とは、サンスクリット語の「a」のことで、宇宙の始まり、すべての存在の根源を意味します。
つまり、阿字観とは、自己も含めたこの宇宙すべての「本源」を体感する真言宗の特徴的な瞑想法です。
瞑想とは、心を一定の対象に向けて安定させる精神的実践であり、心の働きを整え、理解を深めるための体系的訓練です。特に、仏教においては古くから体系化されてきた修行法の一つとされています。 …≫ 詳細ページ
阿字観とは
阿字観とは、真言密教において伝承される根本的な観法の一つであり、梵字「阿」を観ずることを通して、万法の根源たる真理を体得する修行法です。
「阿」はサンスクリットにおいて否定辞であり、「不生(anutpāda)」、すなわち「本来すべては生じていない」(真理)を象徴します。この思想は密教において、宇宙そのものを体現する大日如来の法身と一致するものと理解されます。
日本においては、平安時代に 空海 によって体系化され、以後、真言宗の修行体系における重要な観法として今日まで伝えられています。
阿字観(あじかん)
悉曇(しったん)文字のaの字(阿字)を対象とする観法。密教では、阿字は本不生(ほんぷしょう)の義を有するとされ、阿字の観想によって本不生の理を証得することを目的とする。
「阿字観」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.9.
瑜伽(ゆが)
サンスクリット語yogaの音写語。原義は、結びつくこと、結びつけることの意。感覚器官が自らに結びつくとによって心が制御される精神集中法や、自己を絶対者に結びつけることによって瞑想的合一を図る修行法をさし、現今の心身の健康増進法としての〈ヨガ〉もこれに由来する。
「瑜伽」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.1024.
参考書籍・引用
山崎泰廣『阿字観』(春秋社,2003)
山崎泰廣『阿息観呼吸法』(春秋社,2016)
中村 元(編集)『仏教辞典 第二版』(岩波書店,2002)