生かせいのち
人生には、いろいろな出来事が起こります。
けっして良いことばかりではありません。
何をやってもうまくいかず、イライラしたり、むしゃくしゃしたり、悩んだり、迷ったり、苦しんだりします。
寒風吹きすさぶ、極寒の中、厚い氷に覆われた凍てつく大地を目の当たり(まのあたり)にしたら、私たちは何を感じるでしょうか。
こんな場所に人は住めない、ましてや、草木など生えてこないだろう、と思い込んでしまうのではないでしょうか。
しかし、本当にそうでしょうか。
季節が巡り、やがて春が訪れると、
太陽の光を浴びて、地中から新しい生命が息吹き、躍動し始めます。
これは、太古の昔から連綿と受け継がれてきた大自然の真理、宇宙の法理、つまり「いのち」です。
私たちの中には、このいのちという「仏性」が「幸せの種」が一人ひとりに宿っています。
ですから、三毒(貪瞋痴)によって、自らその「幸せの種」を不浄にし、台無しにしてはいけません。
自暴自棄になり、途中であきらめたり、投げ出したりせず、
心身を清浄に保ち、自他ともの幸せを念じ、心から感謝の気持ちや「ありがとう」の言葉を周りの人たちに伝えていきたいですね。
いつの日か、仏様の光に照らされた私たちの中に宿る「幸せの種」が力強く、大きく、さらに大きく成長し、やがて大輪の花を咲かせます。
合掌 天宮光啓