密教(秘密仏教)

密教(秘密仏教)

 

(概要)

 

密教(みっきょう)は、大乗仏教の一派です。その教えは非常に奥深いとされています。「密教」という言葉が示すように、秘密の教えや修行法を重視し、宗教的な実践や儀式に大きな特徴があります。

 

密教は主にインドから中国、日本、チベットなどに伝わりました。その起源はインドの仏教の一派である「タントラ」にさかのぼります。タントラは、独自の教義や儀式を持ち、神秘的な実践法を通じて個人の解放と覚醒を追求する教えです。密教はこのタントラの教えを基にして発展しました。

 

インドの密教が中国に伝わり、さらに日本に伝わったことで発展しました。わが国においては、真言宗、天台宗、修験道などの宗派に広く受け継がれています。

 

 

(特徴)

 

密教の特徴の一つは、仏教の教えを直接体験するための手法や儀式が重要視されることです。悟りの境地に至るためにマントラ(真言)や瞑想、護摩、特別な修法などをおこない心身の浄化に努め、神仏との合一をはかります。

 

また、密教では宇宙や人間の存在を象徴的に捉えるために曼荼羅をもちいます。曼荼羅には多くの神や仏、菩薩(ぼさつ)、天部、明王などが描かれています。行者は瞑想により神仏との合一、瑜伽を通じて自己の内面を探求し、覚醒や解放を目指します。

 

密教は一般的には菩提心(ぼだいしん)を保ち、他者のために利益をもたらすための「自利利他」の実践を重視します。このため、密教の修行者は教義や儀式だけでなく、慈悲や思いやりを育むことにも注力します。

 

なお、密教は非常に複雑で深い教えであり、宗派や地域によっても異なる特徴をもっています。また、その理解と実践には時間と専門知識が必要です。

 

■ 密教(秘密仏教)

 

広義には神秘的な宗教の総称とされるが、狭義には大乗仏教の中の秘教をいう。

 

日本では顕教(けんぎょう)と対にして用いられる。民族文化の底流をとり入れ、中世インドの諸宗教に共通して現れた秘教的要素をタントリズムというが、密教(とくに後期密教)は外国人学者によって、〈仏教のタントリズム〉とも呼ばれる。

 

密教の原初形態は5-6世紀のインドに出現したが、当初から整備された体系をもっていたわけではなかった。

 

これに対して7世紀に入ると大日経、金剛頂経があいついで成立し、思想と実践体系が整備された。

 

そこで日本では、大日経・金剛頂経系の密教を〈純密:じゅんみつ〉、それ以前の原始的密教を〈雑密:ぞうみつ〉と呼んで区別している。

 

「密教」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.964.

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