十三仏

十三仏

十三仏(じゅうさんぶつ))とは(死後四十九日間(七七日:しちしちにち)に祭祀する仏・菩薩)

 

不動明王・釈迦如来・文殊菩薩・普賢菩薩・地蔵菩薩・弥勒菩薩・薬師如来・観音菩薩・勢至菩薩・阿弥陀如来・阿閦如来・大日如来・虚空蔵菩薩

 

十三仏とは、故人の追善供養のために死後四十九日間(七七日:しちしちにち)に祭祀する仏・菩薩などのことです。

 

十三仏は、古来より死者の魂を守護してくれると広く信仰されてきた十三の仏様です。

 

 

■ 十三仏(じゅうさんぶつ)

 

死者の追善供養のために初七日から始まる七七(四十九日)、百カ日、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、三十三回忌の〈十三仏事〉それぞれにわりあてられた仏・菩薩をいう。

 

最初から順に不動、釈迦、文殊、普賢、地蔵、弥勒、薬師、観音、勢至、阿弥陀、阿閦、大日、虚空蔵である。

 

中国の十王思想から発展してきたもので、いずれも冥王の本地仏とされる。地蔵十王経にははじめの十仏事のみが説かれるが、日本では中世以降にあとの三仏事が加わり、十三仏信仰が成立した。

 

「十三仏」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.480.

 

十三仏はそれぞれに異なる功徳を持っています。そして、故人を守護し、極楽浄土に導いてくれるとされています。十三仏を供養することで、故人が死後の世界を安らかに過ごすことができるとされています。真言宗の寺院では十三仏による供養や法要を執り行います。

 

功徳

 

善行(ぜんぎょう)に具わった善い性質、そのような善い性質を持つ善行(造像・起塔・写経など)そのもの、善行をなすことにより人に備わった徳性、さらにまた善行の結果として報われた果報や利益(りやく)の意。

 

「功徳」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.254.

 

死後:四十九日/回忌 十三仏(御利益)

初七日
不動明王

厄除け、災難除け、魔除け、怨敵退散、悪魔調伏、開運、成功、悟り

二七日
釈迦如来

心の平安、幸福、繁栄、子孫繁栄、出世、願望成就、解脱

三七日
文殊菩薩

学業成就、知恵、勇気、勝利、厄除け、開運、智慧の授け

四七日
普賢菩薩

慈悲、行願、福徳、長寿、学業成就、困難克服、忍耐力

五七日
地蔵菩薩

無病息災、延命長寿、子授け、安産、子宝、厄除け、安らぎ

六七日
弥勒菩薩

長寿、出世、子宝、災難除け、罪滅ぼし、成仏、家庭円満

七七日(四十九日)
阿弥陀如来

極楽浄土、煩悩消滅、解脱、幸福、安らぎ、慈悲、成仏

五十日
薬師如来

病気平癒、延命、健康、長寿、安産、子授け、厄除け

百日
観音菩薩

災難除去、厄除け、家庭円満、商売繁盛、幸福、安心、解放

一周忌
勢至菩薩

罪障滅除、智慧の開花、悟りの境地、現世安穏、安らぎ

三回忌
十羅刹女

恋愛成就、子育て、安産、子授け、魔除け、盗難除け

七回忌
阿閦如来

心の平静、無病息災、滅罪生善、、悪魔払い、不動心、多幸

十三回忌
大日如来

智慧、無念無想、成仏、質実剛健、延命息災、万寿無疆


【関連記事】

 

十三仏功徳をさらに高める「金剛合掌」とは | 金剛合掌とは|意味・方法・効果をわかりやすく解説

 

金剛合掌に隠された秘密、その驚異のパワーとは

 


金剛合掌とは、両手の指を交互に交差させるムドラー(印相:いんぞう)です。

 

ムドラーとは古代から伝わる手のポーズのことです。仏教やヒンドゥー教などの宗教や文化、芸術、精神世界で広く用いられています。…≫ 詳細ページ

 


祈りの十三仏真言

● 不動明王真言

 

のうまくさんまんだ ばざら だん せんだまかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん

 

 

● 釈迦如来真言

 

のうまくさんまんだ ぼだなん ばく

 

 

● 文殊菩薩真言

 

おん あらはしゃのう

 

 

● 普賢菩薩真言

 

おん さんまや さとばん

 

【関連記事】

 

● 地蔵菩薩真言

 

おん かかかび さんまえい そわか

 

 

● 弥勒菩薩真言

 

おん まいたれいや そわか

 

 

● 薬師如来真言

 

おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

 

 

● 観世音菩薩真言

 

おん あろりきゃ そわか

 

 

● 勢至菩薩真言

 

おん さんざんさく そわか

 

 

● 阿弥陀如来真言

 

おん あみりた ていせい から うん

 

 

● 阿閦如来真言

 

おん あきしゅびや うん

 

 

● 大日如来真言

 

おん あびらうんけん ばざら だとばん

 

 

● 虚空蔵菩薩真言

 

のうぼう あきゃしゃきゃらばや おんありきゃ まりぼり そわか

 

今後も当支部会員の方をはじめ、たくさんの皆様方のために有益性や利便性などを考慮し文章の追加や書き換え、記事の修正・改善をおこないながら役立つ情報、さらに充実した内容にしていきたいと思います。